2022年8月9日 21:00
「映画のタイトルを言うだけでクビに…」気鋭監督が決死の覚悟で明かす香港の真実
今回は、自身初となるドキュメンタリー作品に挑戦した背景や香港の厳しい現状、そして若者たちが政治に関心を持つようになった理由などについて語っていただきました。
―この題材でドキュメンタリーを撮るということは、かなりの覚悟がないとできないことだと思いますが、映画を作るきっかけとなった出来事などはありますか?
監督理由はいくつかありますが、2019年にデモが起きたとき、香港全土にいるいろんな職業の人たちがデモに参加していることを知りました。その様子を見て、自分も映画監督という立場からできることがあるのではないだろうか、と考えるようになったのです。
そして、ある新聞のメディアがスマホでライブ配信していた映像で真実を目の当たりにしたとき、普段手掛けている劇映画ではなく、ドキュメンタリーを撮ることに決めました。とはいえ、そもそも民間人である僕たち一人一人にやるべきことがあると考えていたので、その責任を果たしただけとも言えます。
ほかの国の観客にも、何かを思い出すきっかけになる
―そんな思いで撮ったにもかかわらず、香港では上映ができない状況が続いているのだとか。
監督少し前のことになりますが、あるテレビ局に務めていた方がこの映画のタイトルを言っただけで、クビになってしまったこともありました。