2022年9月24日 21:00
松丸亮吾「先入観に囚われない思考ができるかどうか」 “ひらめき脳”の育て方
だったら、謎解き=体験型イベントという当たり前を壊せばいいと思って、僕らはテレビでも気軽に楽しめるように、1つの画像で問題と解答が完結する“1枚謎”を始めたんです。先入観に囚われなかったからこそ、謎解きの可能性を広げられました。
――謎解き問題を作る時に、大事にしていることは何でしょう?
社内で共有している“SPECC”で説明すると、Switch=思考を切り替える力、Program=情報を整理し、論理的に考える力、Energy=粘り強く考える情熱、Communicate=よりよい問題解決のために人と意見を交わすこと、Create=アイデアを組み合わせ、今までにないものを生み出す力。この5つを意識しようと、会社のみんなには伝えています。Eは精神論になってしまうんですけど、諦めず、すべての可能性を考え尽くしたといえるくらい粘ったかどうかで、問題のクオリティはかなり変わります。
――謎解きを作る上で、学生時代の勉強が役立っているところも?
矛盾のない証明が必要とされる数学的思考はすごく活きています。謎解き問題のイラストで、リンゴのつもりだったのに、人によっては洋ナシに見えてしまったら、その時点で証明破綻が起きて、その問題は成立しないわけです。