心をえぐられる人が続出!? 辻村深月・小説『傲慢と善良』の感想と魅力をトーク!
善良さゆえの馬鹿正直なところにびっくりするんだけど、善良であろうとしたことや正しくありたいと思うことって、決して咎められるようなことやバカにされるようなことじゃないんだよなと。
M子真実に主体性がないのは母親の存在も大きいよね。〝娘のために〞を盾にして、娘を支配してる感じが怖かったな。結局は、自分のためなんだよ。
W子でも母親本人は、そのことに気づいてないからタチが悪い。
M子真実の地元に重ねて、自分の地元のことも思い出したよ。結婚することが当たり前、結婚こそが幸せ、という空気が蔓延している感じとか。
S子あと、真実にとっての結婚には、ライフラインの意味もあったのかなって。
うちの地元では女性の給料が高くないから、実家を出るタイミングが結婚という人も少なくないんだよね。周りが結婚してるとか、寂しさもあるけど、今後の生活がかかっていることも焦ったり追い詰められた要因かも。独身女性が不安なく暮らしていける社会なら、もう少し気楽だったかもしれないよね。
M子たしかに。いろいろなものを背負った婚活なんだろうね。
W子あと、記憶に残っているのが架の女ともだちの美奈子。真実のことが嫌いで、辛辣なことを言うでしょ。