差別と偏見の中で…60歳で主演! アジア系ハリウッド女優ミシェル・ヨー「これからも戦い続けたい」
ということも描かれており、これは誰もが一度は考えることだと思います。演じている際に、ご自身の人生における後悔などが頭をよぎることもあったのでしょうか。
ミシェルさんもちろん、誰もがそう思うことはあるかもしれませんね。でも、私自身はいままで後悔をするような生き方はしていません。というよりも、失敗することがあってもそれはそれで認めて引きずらず、逆にそこから何を学べるのかを考えるようにしています。
実際、失敗したことを後悔するよりも、そこからどうしたら前に進めるかを考えるほうが大切ですよね。とはいえ、私もこの作品を制作しているときに、「もしも……」と想像したことはありましたよ。ただ、いまの自分は幸せなので、そんなことを考えること自体が無意味だと気がついたんです。
他人の言葉は聞かずに、自分の声にだけ耳を傾ける
―素晴らしいですね。ゴールデングローブ賞の授賞式で行ったスピーチにも感銘を受けましたが、アジアを代表する女優であるミシェルさんほどの方でも、さまざまな差別を経験されていたことに驚きました。しかも、本作出演前には年を取ったことが理由で周囲から引退を勧められたこともあったとか。厳しい状況を乗り切るために意識していることはありますか?
ミシェルさんまず大事なのは、そういうときの他人からの言葉は聞き入れないことです。