差別と偏見の中で…60歳で主演! アジア系ハリウッド女優ミシェル・ヨー「これからも戦い続けたい」
実は最近、女優のエマ・トンプソンと「役が人生のどの時期にやってくるのかは運命かもしれない」という話をしたことがありました。つまり、その役を演じる準備ができたときに、役が目の前に現れて私たちを見つけてくるんじゃないかということです。
現に、私はこの役を演じるために40年間リハーサルをして準備してきたような気がしているんですよ。だからこそ、どれほど混沌としていて不条理なことがあっても、劇中ではさまざまな役を同時に演じることができたし、どんなキャラクターでもブレることなく理解することができました。―確かに、この役は60歳を迎えて年齢と経験を積み重ねたいまだからこそ表現できた部分があると感じました。ご自身でも成熟していくことの素晴らしさを実感したところもあったのでは?
ミシェルさんそうですね。私たちは生まれたときから年を取る運命にあるので、年齢を重ねることは避けられません。若さにしがみつくことは不可能ですし、若さは私たちの手から離れていくものなので、それは仕方がないことですよね。
でも、英語で「Grow Old Gracefully(優雅に年を重ねる)」という言葉があるように、どうしたら美しく年を重ねていくことができるかを考えることはできます。