くらし情報『時を遡る連作集『あわのまにまに』 少しずつ明かされていく、ある家族の風景とは』

時を遡る連作集『あわのまにまに』 少しずつ明かされていく、ある家族の風景とは

昨年、長編小説『余命一年、男をかう』で島清恋愛文学賞を受賞するなど、昨今ますます注目度が高まっている作家、吉川トリコさん。最新刊の『あわのまにまに』は、ある家族の風景を、2029年から1979年まで、時間を遡って追っていく6編を収録。じつは、執筆依頼の際には、まったく異なるテーマを提案されたのだという。

時を遡りながらスリリングに家族の秘密を描いた連作長編。

時を遡る連作集『あわのまにまに』 少しずつ明かされていく、ある家族の風景とは


「最初、“男女のバディものを書きませんか”と言われたんです。その時、男女の関係のあり方って時代によって変わるから、定点観測的に一年に一編ずつ書いて、10年経った時に本にまとめたら時代の変化が見えてくるんじゃないかって思ったんですよね。でも編集者が“そんな悠長なこと言ってられません”って(笑)。それで、10年刻みで時代を遡る形で書くことにしました。
各編に繋がりが欲しいので、一人の女性の半生を追いかけることにして、いのりという女性を思いつきました。結果的に、男女に限らず男男、女女の、親子、姉妹、恋人、友達同士などいろんな2人組の話になりました」

第1章の舞台は2029年、語り手はいのりの娘、小学3年生の益子木綿(ましこ・ゆう)だ。

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