日本人彫刻家も活躍! 連日大盛況の「ガウディとサグラダ・ファミリア展」、見どころは?
なぜ、45年間もいたのか。サグラダ・ファミリアをはじめとするガウディ作品に魅力があるからです。魅力どころではない、いま我々人類が必要としている大切なヒントが、ガウディにはありました。それが私を惹きつけているのです。その一端を、今回の展覧会で見ていただければ、明るいヒントが見つかるのではないかと期待しています。
サグラダ・ファミリア聖堂とは?
「ガウディとサグラダ・ファミリア展」展示風景
まず、本展の主役であるサグラダ・ファミリア聖堂について、ざっくりとご紹介。
サグラダ・ファミリア聖堂は、1882年に起工式が開かれ、ガウディは1883年に二代目の建築家として就任。聖堂は献金で建設資金を得ていたため、彼は設計や建設に携わるだけでなく、資金集めなどにも奔走しました。
聖堂は未完のまま、ガウディは73歳のとき路面電車にはねられて亡くなってしまいます。その後、スペイン内戦時にはガウディの模型などが破壊され、またフランコ独裁政権時代には建設資金も集まらず、聖堂は何度も建設中止の危機に陥ります。
スペイン王政復古後には経済も上向き、2005年には聖堂が世界遺産に登録されて観光客も増加。その入場料などで資金も増えて工事が進み、コロナ禍で中断しながらも少しずつ完成に近づいています。