SUGIZO「自分の中で地獄の季節だった」 支えになった“娘の存在”を語る
自分の身近な兄貴が突然いなくなってしまった。hideさんが亡くなられたタイミングというのは、ちょうど自分の娘の世代に対して愛情が大きくなり、世界中の難民の子供たちや飢餓に苦しんでる子供たちを支援したいと思い始めた時期と重なっていて。楽曲で言うと「I for You」を作っていた頃ですね。攻めの音楽から、より愛情や光で包み込むための音楽に変わっていったように思います。そしてhideさんの遺志を継いで、ギリギリまでロックをし続けたいと強く感じました。同時に、いつ自分が一瞬にしていなくなるかもわからないから、すべての瞬間を本気で生きなきゃいけない、と強く思いました。
――30代の頃には仕事も経済面も友人関係もすべてが壊れて、どん底になった時期があったとか。
SUGIZO:問題が起きたのは’03年から’06年ぐらい。
この3年間は、自分の中で地獄の季節だったんですよね。何もかも失った時期でした。
――そのとき、支えになっていたものはありましたか?
SUGIZO:一番の救いは娘でしたね。娘をちゃんと食わせなきゃいけないし、立派に育てていきたいから、意地でも立ち止まらなかった。彼女だけが自分の生きがいだったんです。