SUGIZO「自分の中で地獄の季節だった」 支えになった“娘の存在”を語る
それまでの攻撃的でハングリーで自虐的だった自分から、全く違う自分に移行していき、その直後にLUNA SEAが一度活動休止をして、自分自身を見つめ直す時間ができたり。そんな真っ只中に、『MOTHER』と『STYLE』があったんだな、と今になって思います。
――いわば人生の過渡期だったと。
SUGIZO:20代前半は絵に描いたような、退廃的で自暴自棄な生活だったので、自分は30歳まで生きてないと思っていました。特に『MOTHER』リリース以降は、LUNA SEAのあまりに急激な上昇により、自分はすごく疑問と嫌気を感じていて。むしろ落っこちていきたいと思っていたし、すごく心がダークでした。そんな闇の中にいた自分を、日の光にさらしてくれたのが娘の存在でした。そしてその頃から、海外へ足しげく旅をするようになったんです。
あるきっかけで、ギリシャへ行ったのも大きかった。子供の頃は普通に知っていた、太陽の光とか青い空とか花や草木など、自然がもたらす最高に気持ちいい感覚をギリシャで思い出して。そのときぐらいから、自分が闇の人間から光の方向に変わっていきました。
――他にも、ターニングポイントとなったことはありましたか?
SUGIZO:やはり…’98年にhideさんが亡くなったことですね。