くらし情報『富田望生「役に近づけるものがあるなら惜しまずにやらないと」 役作りのセオリー』

富田望生「役に近づけるものがあるなら惜しまずにやらないと」 役作りのセオリー

この間福原さんに言われたんですが、私、稽古中に福原さんの話を、役になったまま聞いているらしいんです。男性の役のときは男性になったままなので、「富田さんと話していると笑っちゃいそうになる」と言われました(笑)。

――でもそうなると、同時に複数の作品を並行して撮っているときなどが大変そうですが、そちらの切り替えはできるんですか?

最初の頃は絶対無理だと思っていましたが、だいぶ慣れました。今も、朝、別の現場でドラマを撮って、昼過ぎに稽古場に来ていますが、来ると不思議と落ち着くんです。仮のセットが組まれた稽古場のフロアに寝て、みんなと「おはよう」って挨拶していると、ホームに戻ってきた気持ちになるんです。毎日、同じメンバーで顔を合わせていると、みなさんが同志みたいに思えて「こっから創作の時間だ」ってワクワクします。

――切り替えのスイッチみたいなものはあるんですか?

人に会うことです。現場に入り、ヘアメイクしてもらったり、衣装を着たりしている時間がそのタイミングです。
自分でも、意外とそこで切り替えできるんだなって。

――舞台はどうですか?同じ場面を何度も演じるわけですが。

私はご褒美だと思っています。

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