「母のように日本の作品に出てみたい」フランス映画界の新星が語る日本での思い出
日本で過ごした3か月間は、とてもいい思い出
―リュカは父親の死や年上の男性との出会いによって運命が大きく変わっていきますが、ご自身の人生において転機となった出来事といえば?
ポールさんそれはやっぱり映画と出会い、初めて演技をした17歳のときですね。とはいえ、そのときは周りに勧められてオーディションを受けただけだったので、自分で決めたわけではないのですが…。
ただ、僕の場合は両親ともに俳優なので、映画や舞台に対して自分でも気が付かないうち興味が高まっていったのだと思います。大学では経済学と地理学を専攻していたこともありましたが、時間が経つにつれて「映画に出たい」という気持ちが徐々に強くなっていったので、そう考えると最初に映画出演した経験が自分にとっては重要だったんだと思います。
―お母さまであるイレーヌ・ジャコブさんは、深田晃司監督や演出家の平田オリザさんともお仕事されていらっしゃいますよね。ご自身もいつか日本の作品に出てみたいですか?
ポールさん母が平田さんの舞台に出演したとき、実は僕と弟も一緒に日本へ来ていて、城崎温泉に3か月間滞在をしていたことがあるんです。日本チームの方々には本当によくしていただきましたし、おもしろい作品でもあったので、とてもいい思い出となりました。