くらし情報『ついにきた、大人の恋愛小説! 「本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞」選考委員たちがうなった作品とは?』

ついにきた、大人の恋愛小説! 「本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞」選考委員たちがうなった作品とは?

同性同士の関係に加え、人と動物、人と無機物など…。大きな感情の揺れが発生する間柄はすべて“恋愛”になりうる。それが最近の恋愛小説を取り巻く状況だと思います」

大賞を受賞した田中兆子さんの『今日の花を摘む』は、選考委員たちに“ついにきた、大人の恋愛小説!”と言わしめた作品。

「主人公が自らの体と向き合い、老いや衰えを抱えながらも、前向きに、主体的に爽やかに生きる姿は、大変高く評価されました。20~30代の女性たちにもぜひ読んでいただきたいですし、その世代の方々がどんな感想を抱くのか、とても気になるところです。人の心が揺さぶられる理由や答えは、どれだけ人生経験を経てもわからないもの。文章は、わからないことを描くのに向いている。恋愛小説の名手と呼ばれる作家も、ただただ“わからない”思いを物語に託している、そんな気がします」

「本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞」とは?
大人がじっくり読める質の高い恋愛小説を選ぶことを目的として、2021年に創設された文学賞。
昨年12月に発表された第3回受賞作は、2022年10月1日から2023年9月30日の間に刊行された単行本の中から、瀧井朝世、吉田大助、吉田伸子の3氏の推薦のもと候補作5作を選出し、5人の書店員が選考委員を務め、決定した。

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