ついにきた、大人の恋愛小説! 「本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞」選考委員たちがうなった作品とは?
古びた団地で出会った少女2人の四半世紀の物語。「特別な二人の関係性の美しさが魅力の物語」(蟹ブックス・花田菜々子さん)。「二人の気持ちを恋愛と呼ぶならば、これは最高レベルに純度の高い恋愛小説だと思います」(高頭さん)
選考委員を務める書店員が語る「選考の感想」
歳を重ねたから心に残る、それが大人の恋愛小説。
「選考をするにあたり、“大人の”というところを意識して読みました。私自身も、さまざまな経験をしたからこそ味わい深く思える、そんな小説に出合いたいし、それこそが大人の恋愛小説なのでは。自分の恋愛観や倫理観、価値観にとらわれることなく物語に没頭すると、恋愛小説はもっと面白く読めると思います」――高頭佐和子さん(丸善丸の内本店)
恋愛がマストではない、その時代に響く作品たち。
「私が思う大人の恋愛小説は、主人公がヒロイズムに溺れることなく主体的に人生を決めていく、そんな作品。大賞の『今日の花を摘む』にはその頼もしさがありました。
心の美醜が最もあらわになるのが恋愛だと思うので、だからこそ恋愛小説は読み応えがある。知らない世界を覗く気持ちで、ぜひ読んでみてください」――花田菜々子さん(蟹ブックス)