絶世の美男子・光源氏は罪な男!? 『源氏物語』に見る、平安恋愛のレアケース
平安時代の時代性そのものや、その関連作品に注目が集まる昨今。当時の恋愛に欠かせなかった和歌にフォーカスをあて、その内容から恋愛観を考察します。
平安時代の恋愛はどんなふうに育まれたの?キホンを知れば和歌への解像度が上がるはず!
恋愛の社会的位置付け
世は摂関政治全盛期。貴族階級の女性の多くは、東宮(皇太子)や天皇に輿入れするよう親に仕向けられる。一方、后の世話をするような中流階級や、それ以下の身分の女性は、婿を取るというシステム。男性は複数の女性の家に通うため、女性はそのまま実家で子育てなどもする。自分の生活が恋愛によって定まるといえるほど、恋愛の社会的位置付けは高かった!
平安のマッチング条件
女性が外に出て男性と出会うということがほとんどない時代。お互いに顔がわからないなか、まずは男性が女性に和歌を送り、そのやり取りから恋愛に発展する。
成人(13~16歳頃)を迎えた女性のもとにはたくさんの和歌が届き、高貴な身分の女性の場合は、両親が相手を吟味。中流階級以下の女性の場合は、自由恋愛!宮中の男性は中流階級の女性との恋愛を楽しむ傾向にあった。
当時の恋愛の実らせ方
貴族階級の女性の場合、親が相手をジャッジするが、その基準は和歌の上手さというより相手の家柄や役職。