市川染五郎「父とは通じ合うものがある」松本幸四郎と音声ガイドで“親子初共演”
だからこそ、実際に来て見ていただくというのは、他には代えられないことですよね。
父とは通じ合うものが…
――2024年は時代劇『鬼平犯科帳』での親子共演も話題になりました。今回、音声ガイドのご共演で何か感じられることはありましたか。
染五郎さん父とは舞台でいろいろ共演させてもらい、舞台のことやセリフも父から教わってきましたので、セリフ回しは父と似ているなと思うことがあります。言葉で説明するのは難しいですけど、父とは親子だからこそ、言葉でなくても通じ合うものがあると思います。音声ガイドの声だけでも、そのつながりを感じていただけるのではないかと思います。
――染五郎さんのお父様への想いについて、幸四郎さんはどのように感じられましたか。
幸四郎さんそれはもう、ありがたいですね。
ふだんは、こういう話はあまりしないですしね(笑)。芝居に出たり、稽古したり、それにまつわることを話すのが日常ですから。
――お稽古場では師匠となり、家では父親となり、接し方など切り替えていらっしゃるのでしょうか。
幸四郎さんよくそう言われますけど、僕は無理なんですよ。どこに行っても親子は親子。どうしようもないので、変えるのは無理なんです。