福地桃子「自分が千尋として参加していることが不思議」 『千と千尋の神隠し』舞台裏を明かす
一昨年に初演され、アニメーションの世界を見事に表出させたことで話題になった舞台『千と千尋の神隠しSpirited Away』。評判を受けて再演された今回、千尋役として新しくカンパニーに参加することになった福地桃子さん。10歳の少女の純粋さと無鉄砲さに冷静さ、内に秘めた生のエネルギーを、まっすぐ丁寧に演じ話題を呼んでいる。
――千尋役はオーディションで決まったそうですね。
福地桃子さん(以下、福地):今でも自分が千尋として参加していることが不思議でしょうがないです。オーディションは声をかけていただいて受けたんですが、舞台のオーディションが初めてだったのでご縁を感じ、可能性があるならと思って受けたんです。
――手応えはありました?
福地:手応えはわからないですが、オーディションでは子供の体でセリフを言ってみる、みたいなことをやりました。後で演出のジョン(・ケアード)さんから「自分の中に10歳の女の子だったり、千尋がいたんじゃない?」と言っていただいたので、そこを信じて演じていきたいと思っています。
――ジョン・ケアードといえばミュージカル『レ・ミゼラブル』の初演の演出でも知られていますが、印象を伺えますか?実際に演出指導を受けて、とくに刺激になるのはどんなところでしょう?
福地:完成した作品が素晴らしいですよね。