くらし情報『負の歴史も… ファッションや芸術の発信地“吉原”の美が集まる展覧会』

負の歴史も… ファッションや芸術の発信地“吉原”の美が集まる展覧会

本作のように写実的に描かれたのは初めてだったため、花魁は驚いて「私はこんな顔ではありません」と泣いて怒ったという逸話が残されています。この作品は数年前から修復しており、今回の展覧会で修復後はじめて公開となりました。顔のツヤや目の輝きなど、描かれた当時の微妙な質感を見ることができるようになり、高橋由一の技量がわかると思います。

吉原にタイムスリップ!

負の歴史も… ファッションや芸術の発信地“吉原”の美が集まる展覧会


展示風景より

三階の第三会場に入ると、雰囲気がガラリと変化。吉原の町並みが現れ、三味線の音色も流れて、江戸時代にタイムスリップした気分を味わえる展示空間になっています。例えば「京町一丁目大文字屋サロン」のようにテーマごとに区切って、浮世絵や工芸品などを展示。本展のキービジュアルにも使われている喜多川歌麿の華やかな肉筆画《吉原の花》をはじめ、溪斎英泉や歌川広重、歌川国貞などの作品も楽しめます。


負の歴史も… ファッションや芸術の発信地“吉原”の美が集まる展覧会


展示風景より

特に目を引いたのは、三味線の展示。古田先生は、次のように述べています。

古田先生これは、18世紀前半に実在した「玉菊」という花魁が使っていたと伝わる三味線です。才色兼備で諸芸に通じ、吉原の人々から愛された玉菊は25歳で亡くなりました。

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