負の歴史も… ファッションや芸術の発信地“吉原”の美が集まる展覧会
その死をいたみ、吉原では玉菊供養の燈籠(とうろう)を飾るようになり、それが年中行事のひとつになりました。
遊廓の美しい模型も!
辻村寿三郎、三浦宏、服部一郎《江戸風俗人形》昭和56年(1981)台東区立下町風俗資料館所蔵【通期展示】
最後の展示室では、《江戸風俗人形》を展示。台東区立下町風俗資料館のコレクションで、3メートル近い台の上に文化文政期時代の美しい遊廓の世界が再現されています。
檜細工師の三浦宏氏による建物は、国産の木材を使用。部屋のつくりなど細かな部分まで再現されています。江戸小物細工師・服部一郎氏が各部屋の調度品を手がけ、人形師・辻村寿三郎氏が制作した人形は、刺繍された美しい衣装を身につけています。女性たちの化粧も当時流行したものになっていて、見ていて飽きません。
本展では、遊廓の華やかで美しい一面だけでなく、遊女たちが置かれた境遇についての説明もあり、吉原の歴史についても考えさせられました。
吉原文化の光と影を感じられる展覧会、ぜひ一度訪れてみてください。
Information
会期:2024年3月26日(火)~5月19日(日)
開館時間:午前10時 ~午後5時(入館は午後4時30分まで)