注目のアジア俳優、シュー・グァンハン「台湾でも時々、山や海に行って、心を落ち着かせたりしている」
完成した脚本を読んで感じたのは、“癒し”でした。次の瞬間には心が突き動かされるような衝動があって、自分の青春の記憶が思い起こされたんです。それが今の自分にどんな影響を与えたのかと思いを巡らせ、もう一度、自分の青春時代を最初から振り返るきっかけになりました。“面白い”と感じましたね」
“面白い”を日本語で言ってくれたシューさん。物語の舞台は台湾と日本で、劇中には日本語の台詞も登場する。シューさんが演じるのは、36歳と18歳のジミー。36歳の彼は人生で大きな挫折を味わい、台北から故郷の台南に戻る。そんな彼が自室で手にしたのは、一枚の懐かしいハガキ。
それは18歳の時に出会った初恋の相手・アミ(清原さん)から届いたもので…。
「36歳のジミーはアミと過ごした日々に思いを馳せ、日本を旅します。その心の中がどんな状態なのかを想像するのが、少し難しいと感じました。とはいえ、僕自身の年齢が36歳に近いので、自分の中の似たような経験を活かしました。一方、18歳のジミーには、何か深く隠された部分があるように感じて…。そんな若者の心をどう表現したらいいのか、少し迷ったところはあります。ただ、脚本を読んで思ったのは、ジミーは予測不可能な部分も持っているということ。