シュールなアートにしびれる! 巨匠デ・キリコの作品100点以上が集まる展覧会
20世紀を代表するアーティストのひとり、ジョルジョ・デ・キリコ(1888~1978)の作品が上野の東京都美術館に集結。日本では10年ぶりとなるデ・キリコの大回顧展をご紹介します!
「デ・キリコ展」開催中!
展示室内© Giorgio de Chirico, by SIAE 2024撮影:山本倫子
【女子的アートナビ】vol. 335
本展では、イタリアやドイツなど世界各地から集められたデ・キリコの絵画を中心に、彫刻、挿絵、さらに舞台衣装のデザイン画など多彩な作品100点以上を展示。初期から晩年までの作品をとおして、デ・キリコ芸術の全体像に触れられる展覧会です。
デ・キリコって?
展示室内© Giorgio de Chirico, by SIAE 2024撮影:山本倫子
デ・キリコはギリシャ生まれ。両親はイタリア人で、父親はシチリア貴族の家系でした。
アテネの美術学校やドイツのミュンヘン・アカデミー絵画コースで学んだデ・キリコは、幻想的な作品を描いたベックリンやクリンガーなどの画家たちに影響を受けます。
その後、1910年ごろから「形而上絵画」の制作を開始。
形而上絵画とは、幻想的な風景や静物によって非日常的な世界を表現する絵画のことで、ゆがんだ遠近法を用いたり、脈絡のないモチーフを並べたりしてシュールな雰囲気を出しています。