光石研「僕の仕事は、現場で知恵を出し合ってワンカットを成立させること」
とかリサーチしたり、2か月半はこれで過ごさせてもらって本当に助かったんですよね。
――北九州での青春時代から、仕事、日常生活についてなど、さまざまなテーマで書かれています。ご自身を振り返る機会も多かったと思いますが、あらためて気づいたことなどはありました?
そんな深い内容でもないんですけど…(笑)。ただこの歳になって、このエッセイもですが、俳優という仕事以外のアプローチをするってことが増えてきて、それが自分にとってすごく刺激になっています。僕が俳優になったのは’70年代の終わりですが、その時代って、演じることこそが俳優の仕事で、他のことをやるなんて、みたいなことを言われる時代だったんですよね。だからあれから40年経って還暦間近のいい時期に、新たなジャンルのお仕事の話をいただけてありがたかったです。
――今、歌やバラエティなどでも活躍する若い俳優さんが増えていますが、それこそ若いうちは俳優業に専念したほうが…なんて思われたりは?
全然ないですよ。だって自由にやったほうが絶対いいにきまってるんだから。
バンドをやって映像を撮って、芝居をやって、みたいな若い方いらっしゃるじゃないですか。