実は略語でした! 「おでん」、もともとの名は何でしょう?
古くから田植えのとき神をまつるために舞っていた踊りが、平安時代になると貴族などが楽しむ芸能としての田楽に発展。田楽舞を専門の仕事にする芸人もいました。
田楽を舞うとき、芸人は足先に棒をつけて踊っていたのですが、その姿が豆腐の串焼きに似ていたことから、その豆腐料理が「田楽豆腐(または豆腐田楽)」と呼ばれるようになったそうです。
関東煮とは…
ところで、おでんを指す別の言葉として、「関東煮」もあります。読み方は、「かんとうに」または、「かんとうだき」。こちらは、関西の人が関東風の煮込みおでんをいうときに使うものです。
江戸時代後期、おでんは味噌を使って煮込んでいたようで、今のようにしょうゆ味のだし汁で煮込んだおでんが登場したのは明治時代になってから。
東京の店で出されていた煮込みおでんが関西に伝わり、味噌を使った田楽と区別するために「関東煮」と呼ばれるようになったそうです。
おでんは略語でした!
おでんは「お田楽」の略でした。言葉のルーツは、舞楽芸能の田楽舞からきていたこともわかりました。平安貴族も楽しんでいた芸能が、料理の名前になって今でも使われているのはおもしろいですね。
意外な略語はほかにもあります。