新感覚の展示が話題! 『チームラボボーダレス』がサウジアラビアにも誕生
枝や葉は、たくさんの細胞からできているものだ…”のように、線を引いて細かく分断しながら考えていくことってありませんか。サイエンス的なアプローチだと思いますが、それを続けていくと、最終的に素粒子レベルにまで到達することになり、結果的に『森』とは何かという本来の問いが、見えにくくなるのではないかとも思うんです。僕たちとしては、そうしたボーダーを取り払い、『森』を理解するためには森へ行って、森と自分を同期したり、一体化することが大事だと考えています。だからこそ、スクリーンや平面的なところに表現したものを鑑賞者が動かずに観る形にはしていません。ミュージアム全体を自由に動いて体験するという形を通じて、自然界や、そこで起こる現象を理解してもらえるような作品を目指しました」
作品同士が作用し合うところも、自然界の摂理を取り入れたもの。
「先ほど森の話をしましたが、森では蝶々が花を受粉させるなど、お互いに影響を与え合っていますよね。それと同様に僕たちの作品も、一つの場所にとどまることなく作用し合います。また、触ると花が散るなど鑑賞者も作品に作用でき、そこの境界線もありません。
同じ空間にいる鑑賞者同士が作用することもありますよね。