新感覚の展示が話題! 『チームラボボーダレス』がサウジアラビアにも誕生
“ボーダレス”というものをコンセプトに掲げていますが、自然界では当たり前のこと。僕たちは、それを表現しているだけなのです」
ボーダレスな世界を表現する上で、デジタルはとても有効だそう。
「デジタルという素材を使うと、作品同士、また、作品と鑑賞者がお互いに作用し合うというシステムを作りやすいですよね。ただ、難しいところもあって。たとえば、作品の境界を越えて飛んでいく蝶々を動かした時に、全く別のところにいる何かが止まるといった、想像もしないバグが起きることがあるんです(笑)。しかも、ミュージアムという巨大な空間ですから、バグの原因を突き止めるのも一苦労ですね。ただ、ロマンティックに言いますと、この世界では、僕たちのちょっとした行動が何かに作用したり、影響を与えることがありますから。そうした連続性の上に世界は成り立っているし、僕はそれを美しいと思うので、バグも含めて、本質的には全肯定したいと思っています」
ジッダの人々の営みや自然の連続性を表現。
今年6月、サウジアラビアに誕生した「チームラボボーダレス ジッダ」も、注目を集めている。
「ジッダは港町で、古くから世界中のさまざまな人がやってくる、エントランスのような外に開かれた場所なんですね。