くらし情報『江口のりこ「俳優業は仕事ではありますが、私にとっては日常であり、生活と一緒なんです」』

江口のりこ「俳優業は仕事ではありますが、私にとっては日常であり、生活と一緒なんです」

主役から脇役まで幅広く引き受ける役柄に、無類の実在感を醸し出す俳優・江口のりこさん。吉田修一の同名小説を原作に、森ガキ侑大監督が実写化した『愛に乱暴』では、無関心な夫と、気を遣う義母との関係にストレスを感じながらも、丁寧な暮らしをすることで自らの居場所を見つけようとする妻・桃子を演じる。

愛を乱暴にしないためには、まず自分を好きになること。
江口のりこ「俳優業は仕事ではありますが、私にとっては日常であり、生活と一緒なんです」


「桃子は丁寧に食事をつくり、自分の好きな食器を周りに置き、ゴミ捨て場を綺麗にして、一生懸命取り繕っている。報われない彼女は見ていてしんどいけれど、完成した映画を観たときに、森ガキ監督の映画や桃子というキャラクターへの愛情がすごく詰まってるなと思いました。桃子のことをよく見ているなって」

20回以上書き直され、シンプルに研ぎ澄まされた脚本は、終着地についての余白が与えられていたそう。エンディングでの桃子の描写は、江口さんのアイデアが採用されている。

「数日後にラストシーンを撮るという段階で、桃子は出ていくのか、それともこの家にずっと住むのか、という話をみんなでして、考えました。
そういう話し合いが本気でできたのは、すごくいい現場だったなと」

桃子の抱えるヒリヒリするような孤独が、多くの女性たちに覚えがあると思わせる痛みであることが、登場する女性キャラクターらを微かに連帯させているのも本作の魅力だ。

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