河合優実×金子大地×寛一郎。新世代の競演で魅せる、映画『ナミビアの砂漠』。
そういう方は打開策を考える余地がある。でも、それすらも感じられない人が多い気がするんですよね。僕が脚本を読んで「面白いものになる」と確信できたのは、カナ、ホンダ、ハヤシのカオスとも言える、奇妙な関係がリアルに描かれていたから。彼らの違和感を言語化するのは難しいけど、僕は“なんかわかる”って感じたんです。この作品は、自分の問題に気づかせてくれ、その答えを見つけるための映画でもあるんだと思います。
――国内外で高い評価を受ける山中瑶子監督。その初監督作品を学生時代に観て「いつか出演したい」と直接伝えた河合さんにとっては、念願叶ってのキャスティングですね。
河合:企画が成立して、脚本ができて撮影に入り、今は公開を待ちながら、山中監督の作品に出演することを実感しています。
でも、寛一郎さんも仰ってましたが、脚本をもらった段階で「面白いものになるぞ」という確信が私にもあって。そうした信じられるものが目の前にあったので、山中さんへの憧れだとかはいったん置いて、ちゃんと監督と俳優として対等に接することができてよかったです。
寛一郎:どうしたらこの素晴らしい脚本を崩さず、でも負けずにプラスアルファの肉付けができるのか。