画家ボナールと妻が過ごした波乱の半生…フランス映画界の名優と名匠が挑んだ破天荒な愛
でも、1度だけ京都に行ったときは、とても美しい街だと思いました。僕が思う日本というのは、やはり映画を通して見るイメージが強いかもしれないですね。
監督僕は10年ほど前に、京都や直島、屋久島を回ったことがありますが、どこもすごく興味深かったです。あと、実はカトリーヌ・ドヌーヴと一緒に書いていた脚本があって、日本でも撮影するはずだったんですよ。
ただ、残念ながらいろんな問題があってプロジェクトは流れてしまいました。脚本にも“賞味期限”があり、時間が経ち過ぎると色褪せてしまうので実現できませんでしたが、いつか日本でも撮影したいですね。
一緒に活動している仲間がインスピレーションをくれる
―ぜひ、楽しみにしております。おふたりとも積極的に創作活動を続けられていますが、ボナールにとってのマルトのように、インスピレーションを与えてくれる存在はいますか?
監督もちろんいますよ!だから、僕がこの映画を撮ったのは、偶然ではないのかもしれません。
僕には26年間一緒に暮らしている人がいますが、彼のおかげで僕の創作意欲は豊かなものになっていると感じています。
なので、この作品は彼に捧げているというか、僕たちの関係に対する敬意の表れとも言えるのではないかなと。