本広克行監督「映画の外側のことも考えていかなきゃいけない」 『室井慎次 敗れざる者』制作秘話
って言われたことがありますが、適応力とか対応能力とか、頭の回転がすごい人が多いです。社交性も高いし。
――ムロツヨシさんは、本広監督との出会いが今に繋がったとよく話していらっしゃいますよね。
一時期は演劇を観に行くと終演後の俳優同士の飲み会に参加してたんですが、ムロさんは舞台で観てても芝居が面白いし、飲み会で話してても、こっちの言動への返しが本当に面白かったです。でも売れたのは、やっぱり福田雄一監督と出会ったのが大きかったと思います。僕は出会った俳優に、「自分に合った監督と出会えよ」って言うんですが、それで知り合いが人気者になっていくのを見るのが楽しいし嬉しい。伊藤沙莉も、僕が演出した『転校生』という舞台に出てもらったけど、その後に内田英治監督に出会ったことが今の活躍に繋がったと思うし。
――演劇を観に行ったり、飲み会に参加したりは、俳優さんを探したいというお気持ちで?
そうです。
でも逆に自分が観たことがなかったお芝居にどんどんハマって、それが平田オリザさんが主宰している青年団なんですけど。オリザさんの動きを見ていると演劇界が動いている感じがしてワクワクする。そういうのを見つけるのが好きなんです。