【4月30日から5月4日】古くから女性の恋愛運とココロを支えてきた花とは?
芍薬は牡丹より控えめで、やさしい雰囲気をたたえていますね。ゴージャスというよりは優雅な花。いってみれば、牡丹が叶姉妹の恭子さんであるのに対して、芍薬は美香さんのような存在でしょうか(笑)。
茎がすらりと伸びた芍薬のたたずまいは、美しい人の立ち姿にたとえらます。牡丹のお話をするついでに、ここで小野小町と芍薬にまつわる悲恋の物語をご紹介しましょう。
小野小町と深草少将(ふかくさのしょうしょう)
小町は36歳のとき、都を離れ、故郷へと戻ってきました。そんな小町を追いかけて出羽の国へやってきたのが深草少将。
「私が都に旅立つ前に植えた芍薬が、ずいぶんと少なくなってしまいました。
あなたさまが芍薬を1株づつ植えて下さるなら、100株になったとき、ぜひお会いしたいです」と小町にいわれ、少将は野山へ通い、1株づつ芍薬を植えたのです。
ですが最後の1本を植える前に、なんと不慮の事故で命を落としてしまいました。小町は少尉の死を嘆き、「法実経の花」という和歌を詠んだそうです。
時には女性から男性へ、「誠実な愛情」をこめて、芍薬の花をあしらった初夏の花束を贈ってみるのもいいかもしれませんね。
揺れるココロには、百合(ゆり)