国立新美術館で開催「ミュシャ展」レポート!大迫力の「スラヴ叙事詩」全20作は必見!
Ⅲ独立のための闘い
19世紀から20世紀にかけては、小国が独立を求める闘いの時代でもありました。1910年にチェコに戻ったミュシャの作風には変化が見られます。
ヒヤシンス姫
堺市
スラヴ人である妻・マルシュカの丸顔でふっくらした体型をベースにした女性像が際立つようになります。バレエ「ヒヤシンス姫」のポスターもその一つ。エネルギーに満ちた女性の姿が描かれています。
上から10コルナ紙幣、50コルナ紙幣、100コルナ紙幣、500コルナ紙幣
OGATAコレクション
1918年にチェコスロヴァキア共和国が独立すると、ミュシャは紙幣や切手のデザインを無償で引き受けます。美しい女性像はここでも健在です。
Ⅳ習作と出版物
『主の祈り』(仏語版)左)装飾ページ、右)挿絵ページ
プラハ市立美術館
ここではミュシャが行った本の挿絵や、ポストカードなどが展示されています。さらに「スラヴ叙事詩」の構想を練っていたミュシャは、スラヴの人々をモデルにした習作や素描も多く残しています。
ここまで見てきて「またスラヴ叙事詩が見たい…」と思った方は、「独立のための闘い」の展示の場所からスラヴ叙事詩の展示室に戻れます。