知られざる画家オットー・ネーベル、日本初の回顧展開催へ!
今回の回顧展では、ベルンのオットー・ネーベル財団の全面的な協力を得て、活動初期から晩年までのバラエティ豊かな作品が集められています。
●展覧会のみどころ
オットー・ネーベル《避難民》1935年、不透明水彩、インク・紙、オットー・ネーベル財団
油彩、水彩、版画、コラージュなど、技法も画風も多岐にわたる作品を制作したオットー・ネーベル。建築的な視点で画面を構築したり、音楽を感じさせる絵画を目指したりといった、実験的な試みにも挑戦しています。そんなバラエティ豊かな作品が一堂に会し、ネーベルの創作活動を俯瞰できるのが、この回顧展です。
さまざまな作品を生みだしたネーベルの創作活動は、同時代の画家たちから多大な影響を受けています。そんな画家たちとの関係性を踏まえて作品を鑑賞できるのも、本回顧展の魅力のひとつでしょう。●きっかけの画家、フランツ・マルク
フランツ・マルクは、大胆なタッチと非現実的な鮮やかな色彩で動物を描いて人気を博した画家でしたが、36歳の若さで戦死を遂げます。そのマルクに捧げられた展覧会を見たことがきっかけとなって、ネーベルは画家の道に進みました。
●マルク・シャガールへのあこがれ
オットー・ネーベル《アスコーナ・ロンコ》1927年、水彩、グアッシュ・紙、ベルン美術館
ドイツ表現主義運動を代表する雑誌・画廊である「デア・シュトルム」