「私は“即興の魔力”に取り憑かれた」。社会的弱者が分断された日本を音楽で変える「即興楽団UDje( )」を率いるナカガワ エリ【後編】
ここで3年間、月1回のワークショップを行ってきた。この施設の利用者の人たちの中にも「もう人と関わるのはいやだ」「もう人は信じたくない」「面倒だ」と、人とのコミュニケーションから離れ、孤立してしまっている人も多いという。そんな中、うじゃのワークショップに興味を持ってくれた人たちが毎月参加してくれている。去年の10月にこのメンバーで初めてステージに立ちました。おかげでみんなのやる気が出てきてすごく変わったんです。最初は恥ずかしいことはできないと言っていた人たちが、いろんな提案を始めたりとか、足が不自由な人がいたら手を貸してあげたり、演目を自分で決めたりするようになりました。以前は彼ら同士の中でコミュニケーションをとることはあまりなかったようだけど、ワークショップを通して繋がりが生まれ、思いやりの気持ちも芽生えてきたと思います。そして今、彼らの願いは、うじゃと一緒に他の施設に慰問に行くことだという。
今月2月26日に大阪で開催される、障害の有無にかかわりなく、誰もがあるがままの自己を自由に大らかに表現するロック&アートフェス「HAPPY カムカムロック&アート」。このイベントに救護施設のメンバーがうじゃと一緒に「即興楽団UDje( )