人、動物、環境に悪影響しか与えない「発がん油」を知らずに摂取し続ける愚かな日本人。
広大な農園における作業は、日雇い労働者や移住労働者に支えられているのだ。その中にはもちろん小学生くらいの子どもが大勢いる。彼らは労働に見合うだけの対価を得られず、大量に散布される農薬の影響で健康に被害をきたす者もいる。人権を無視した児童労働や強制労働は、コンビニでアイスクリームを買う日本人にしてみれば、実感しにくい問題かもしれない。しかし、今この時も、彼らは過酷な労働環境下でアブラヤシの栽培や収穫を行っているのだ。また、アブラヤシ農園の開発によって住む場所を奪われた人もいる。昔からその土地に住んでいる人々の権利を無視し、企業が土地を買収。広大なアブラヤシ畑を作ってしまったのだ。
このため、インドネシアでは住民と企業の間で土地紛争が勃発している。(参照元:危ない油パーム油のリスク、知っていますか?)
(Photo by Program on Forests (PROFOR))
パーム油問題の打開策
パーム油が引き起こす数々の問題に立ち向かうため、2004年、RSPO(持続可能なパーム油円卓会議)が設立され、国際的な認証基準を制定した。「危険な油」の生産に歯止めがかかることに期待が向けられたが、管理しきれず非認証の農園の油がRSPO認証として出回ってしまうこともあり、現在は問題解決には至っていない。