“炊き出し”なんて時代遅れ。ホームレスに「タダで食事を与えない場所」が日本にも必要な理由。
とシャノンさんは笑う。 とはいえ、多大なストレスを抱えていたり、アルコールや薬物を取っている人もいるから、たまに口論が激化して、暴力沙汰になることもあるらしい。「怖くない?」と聞くと、「私は、白人の若い女性ということもあって、暴力のターゲットにはなりにくい」と冷静に分析。「それに、もし喧嘩が始まったりしたら、スタッフやカフェの常連が止めてくれる。みんな、この場所の非暴力ポリシーは知っているし、運営に関わっているというオーナーシップと、プライドを持っているの」 暴力沙汰を起こした人は、ひとまずカフェからは追い出されるが、翌日穏やかに戻ってくれば、無条件に歓迎される。シスターズ・オブ・ザ・ロードのコミュニティには、「ホームレス生活は大変で、たまには爆発してしまうこともある」という理解と、度量の深さがあるのかもしれない。だからこそ、シスターズ・オブ・ザ・ロードは居心地が良いと感じ、1つのコミュニティとして長年に渡り機能しているのだろう。この場所で婚約したり、結婚した人たちもいるという。
また、ホームレス生活から脱出し、遠くで暮らすことになった人が、みんなの顔を見にコーヒーだけ飲みに来ることもあるという。