「添加物を入れるのが前提だということに驚いた」。日本の食品業界の常識を変える“粉食品”を生み出した男
って聞かれて、「そもそもそういう前提なのか」と驚いたんです。ここは誤解してほしくないんですが、添加物=悪だとは考えていません。NICE n EASYにもパウダー化に欠かせなかった食物繊維のセルロースという添加物が入っています
私たちがいま口にしているものの大半には、何かしらの添加物(ここでは食材を加工・保存する際に加えるものとする)が含まれている。保存や風味・味付けなど、添加物が使用される理由はさまざまだ。たとえば豆腐を作るために欠かせない「にがり」など、もはや添加物なしの食生活は成り立たないと言っていい。清水さんが添加物を極力使わない理由は敵視ではなく、彼の信念からくるものだった。
また、前職でさまざまな健康食品の企画に携わっていた際に、業界の姿勢に疑問をいだく瞬間があったという清水さん。この点については、何らかの方法で別解を提示したいという。
あの時は製品の売り方や儲け方の話ばかりしていた気がします。ビジネスである以上、利益は出さないといけないんですけど、「先にそこの話をするの?」と思っていました。まず大事なのは、多くの人の「健康になりたい」とか、「体にいい生活を送りたい」という願いに応えられるような製品を作ること。