「僕は日本と韓国の架け橋になりたいんです」。“スマホを捨てた若者”が、太鼓に夢を懸ける理由 VOL.1
AIによる自動運転の実用化、ブロックチェーンやIoTによるデジタル革命……。近未来に起こるであろうこれらの技術革命が芽吹きつつある昨今は、まさに時代の転換期だと言える。
そんな時代の変わり目に、スマホを捨て、都会から離れ、日本で野生のトキが唯一羽ばたく、新潟県の佐渡島に移り住んだ9人の若者がいる。
彼らは、これまで世界50カ国で6,000回以上の公演を行ってきた、太鼓芸能集団「鼓童(こどう)」の研修生。
毎日5時に起き、稽古に明け暮れ、22時には床につく。身の回りの雑事はすべて自分たちで行う。世間の動向を知る情報源は新聞のみ。
このような生活を2年続けて、鼓童の正式なメンバーになれるのはたった数人。
大半は夢破れて島を去るこのシビアな世界で、彼らは今日も、一心不乱にバチを振るう。
今回、Be inspired!は佐渡島での取材を敢行し、彼らの“青い声”――若さゆえの大望、先の見えない道を行く不安、親元を離れたことによる自立心の芽生え――を聞いてきた。
そしてそれらを、3つの記事に分けて紹介する。
第1弾は、前濱 純(まえはま すなお)、加藤 雄大(かとう たけひろ) 、崔 永根(ちぇ よんぐん)