「僕は日本と韓国の架け橋になりたいんです」。“スマホを捨てた若者”が、太鼓に夢を懸ける理由 VOL.1
そうですね。「女性は女性らしく」ではなくて、「女性だけど〇〇」っていう。そういうところを目指したいんです。
崔永根 Choi Yeonggeun 23歳
ー日本の大学に進学した時は、太鼓のことを全く知らなかったんですよね?
はい。最初は漫画家になりたくて、日本の大学に進学しました。
ーその夢が太鼓に関わることに変わったのはなぜですか?
まず日本のことを知ろうと思って、大学のサークルの体験会を回っていたんです。そこで太鼓のサークルに出会って。他にも色々と回ったんですけど、そこが一番居心地がよかったんです。
それからどんどんのめり込んでいって、いつしか太鼓で生きていきたいって思うようになりました。
ーそしてついに鼓童の研修生になったと。込み入ったことを聞きますが、この決断に親はどういう反応をしましたか?
そもそも日本に行くこともすごく反対されました。
ーどうやって説得したんでしょうか。
うちの両親は公務員だから、安定した職業に就いてほしかったみたいで、漫画家になるために日本へ、なんて考えられなかったんです。ただお母さんは応援してくれました。美術の勉強ができるように手配してくれたりして。