「失恋」を理由に会社で有給を取ることが、日本で当たり前になるべき理由
筆者自身の経験や周りの友人を見てみても、過度なストレスが原因で休職・転職せざるを得なくなったり、心身の病気を患ったりしている20代の若者がたくさんいる。これは、忌忌しき事態ではないだろうか。考えられる原因の1つ目が、「我慢」や「頑張ること」を当たり前とする日本の習慣だ。とりわけ会社組織では、「皆も頑張っているんだから」「皆こういう風にやってきたから」(=だからあなたも同じように我慢してね)というプレッシャーを感じさせる環境がまだまだ多い。また、「まだ頑張れるから」「休んだら迷惑かけるから」という真面目な日本人気質も、ここでは災いの元となっている。原因の2つ目が、心の不調やメンタルヘルスに対する無知や偏見だ。日本は世界第9位の自殺大国であり、(残念ながら)ストレス社会として世界的にも有名。しかし、精神疾患患者数は世界的に見ても少ない。
(参照元:ヘルスケア100番)実はこの数字は、医療機関を受診した人の数、つまり顕在化した有病率に過ぎないのだ。ここに含まれない患者予備軍が多数存在することが想像できる。筆者が暮らすスペインでは、「最近胸の辺りの不安感がひどくて…」「今日心療クリニックで悩み相談してくる」