“母”ニコール・キッドマンが語る「どんな苦痛に見舞われてもユーモアを失わない」
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』、『ショートバス』で人の孤独と繋がりをセンセーショナルに描いた彼だが、今回彼を監督に迎えた理由は?
「ジョンは自身でこの作品を見出し、私たちはそんな彼を見つけたのです。そう表現する方がずっとしっくり来ます。ジョンは粋な人で、とてもオープンな人。また、それと同じくらい、それが理にかなったことならば抑制も持ち合わせていた。この映画の題材自体がとても円熟した、生々しいものだったから、登場人物の感情の多くを抑える必要があったけど、ジョンは芝居がかった映画にならないよう、とても抑制を働かせていたました」。
そして、本作でニコールと夫婦を演じ、静かな中に強く繋がれた絆を見せるのがアーロン・エッカート。「彼が(夫役として)一番の選択肢だった」というが、そのオファーから決定までのいきさつが何とも可愛らしい。
「彼が脚本を読んで、そして脚本を気に入ったと聞いて、私たちは『やった!もしかするとアーロンはイエスと言うかもしれない』と思い、そして私が彼に電話をしたのです。
でもかけるまでは、私は電話で話すのが得意ではないし、人間的にとてもシャイなので『彼に電話をするのは得策だろうか?』と考えてしまいました。