『ジョン・カーター』プロデューサーが語る、100年越しの“ヒーロー”映画化のワケ
だからこそ映画化に際して原作に忠実であることをまず意識し、その上で現代の観客が共感し、好きになってくれるようなキャラクターを作ることを考えました」。
主人公のジョン・カーターが生きたのは19世紀の南北戦争の時代。そこからたどり着いた惑星・バルスームはまさに滅びゆこうとしている星であり、現代人にとって決して現代的でも近未来的でもない。こうした設定をより現代的に変更しようとは考えなかったのだろうか?
「この非現代的な部分がいいと思ったんです。観る人の興味を惹きつけるだろうってね。原作通りということでもあるんだけど、その“時代性”を大切にしました」。
監督を務めるアンドリュー・スタントンは、ピクサー・スタジオのクリエイターとして2度のアカデミー賞に輝いた異才。モリス氏も同じくピクサーでプロデューサーとして辣腕を振るってきたが、その2人の世間話から今回の企画は動き出したという。
「パートナーとして何気ないおしゃべりの延長としてよく『次に何を撮ろうか?』という話をするんだけど、そのとき、彼が『実は僕は昔から『火星』シリーズ(※原作)が大好きで…』と言い出して、そこから派生していったんです。