『ジョン・カーター』プロデューサーが語る、100年越しの“ヒーロー”映画化のワケ
ジョン・カーターがバルスームで出会うタルスタルカス(先住民)はウィレム・デフォーが演じているんだけど、その表情のニュアンスをスタントンが演出し、アニメの手法を使って作り上げていきました。ほかにもたくさんのクリーチャーが登場するし、その多くがCGで生み出されてるわけですが、まさにアニメーターとしてのスタントンの力が存分に発揮された仕事と言えるでしょうね」。
カーターを演じるテイラー・キッチュは30歳の新鋭。新世代のヒーロー役としての今回の起用は“大抜擢”と言えるが、モリス氏は「彼の瞳の奥に“何か”を感じた」と決め手を明かす。
「幸運にも発見することが出来た逸材です。演技力に外見のイメージ、そして肉体的な強さも含め見事に全てを体現してくれたと思ってます。よく『カメラが俳優に恋をしている』という言い方をするんだけど、カメラへの映りが素晴らしい男だよ。カメラを通して彼の微妙な表情から伝わるニュアンスが確かにあるんだ。
決して大げさな演技はしないけど、キャラクターの心情を自然に引き出して観る者に伝えてくれる。カーターは元々が無口な男なんだけど、テイラーがちょっと眉毛を上げただけで、彼が何を思っているかを理解することが出来るんです。