M・スコセッシ監督の“生講義”に、映画界の未来背負う学生150人が大感激!
ジョルジュ(ベン・キングズレー)は実在の映画監督であるジョルジュ・メリエスがモデルになっており、「彼のように、自分が作った作品や存在そのものが一時的とはいえ、忘れられてしまうという悲劇は理解できる。私自身も浮き沈みの激しいキャリアを歩んできたからね」とスコセッシ監督。それでも「自己表現する場所として選んだ映画に対し、情熱を持ち続けたんだ」と言い、「その気持ちは、君たちにも大切にしてほしい。心に従うだとか、夢を追う。そんな陳腐な言い方ではなく、『もうこれ以外何もない』というくらいクレイジーな決意が必要だ」と学生たちを鼓舞した。
イマジネーションの源は、重いぜんそくを患った幼少期にあるそうで「激しい運動は禁じられていたし、頭の中で想像を広げることが自然だった。周囲で起こるドラマチックな出来事にも目を配ったし、その意味では観察眼も養われたかもしれない」。約40年にわたるキャリアの中で、多種多様なジャンルの作品を生み出したが「たとえギャング映画を撮るときでさえ、子供のころに得た、まるで火花のようなインスピレーションがベースになっている。
それに信頼と裏切り、罪悪感と責任といった普遍的なテーマに興味があるね」