くらし情報『新藤兼人監督、教え子やスタッフの涙と祈りに見送られ旅立つ』

2012年6月4日 15:27

新藤兼人監督、教え子やスタッフの涙と祈りに見送られ旅立つ

と語っていたという。「みんな騙されてるけど、『みなさん、さよなら。これでおしまい』と仰ってから6本も撮った。狼少年みたいなものだけど、とうとう本当になっちゃった…」と寂しそうに語っていた。

『三文役者』に主演した竹中直人は、報道陣の呼びかけに足を止め「深い感謝の思いを伝え、『三文役者』の思い出を語りました。優しい素敵なお顔をされてました」と語った。この日は関係者およそ1,000人が参列。豊川悦司、竹中直人、奥田瑛二、川上麻衣子、安藤サクラ、平田満、原田大二郎、渡辺大らも弔問に足を運んだ。


翌3日(日)の告別式では『生きたい』、『ふくろう』、『石内尋常高等小学校花は散れども』、『一枚のハガキ』という晩年の4作に出演した柄本明が弔辞を読んだ。主演作『石内尋常高等小学校 花は散れども』では、小津安二郎の名作『東京物語』の撮影も行われた旅館で同窓会のシーンが撮影されたが、豊川さんなど主要キャストを前に、新藤監督は「車椅子から立ち上がって深々と頭を下げて『監督の新藤です。今日からよろしくお願いします』と仰った」(柄本さん)という。このときの感動を柄本さんは「『映画だな、僕たちはいま映画の中にいる!』と思った忘れられない奇跡の瞬間」

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