くらし情報『『臨場 劇場版』を10倍楽しむ方法 警察監修を務めた元検視官が語る「男の仕事」』

『臨場 劇場版』を10倍楽しむ方法 警察監修を務めた元検視官が語る「男の仕事」

に対して『ちょっと替われ』と言うシーンがありますが、『替われ』という一言の中に後輩に対する思いやりと教えが表れているし、倉石がズボンのシミを見て『このシミ気に入らない』というのは現場を良く見ろよという後輩育成の温かさや優しさがあると思っています」。日々、死者や事件と向き合わなければならない過酷な任務をこなしてきた倉科さんだからこそ、たとえ短い言葉でも、そこに内包される倉石の気持ちを読み解くことができるのだろう。

そんな倉科さんが映画監修に関わる上でこだわったこととは?「今回のドラマでは冒頭に4人の死体が登場します。そのとき『手袋はどこで変えるか?』という話になるわけですが、『一体毎に変えて下さい』という見えない箇所での細かい配慮はありました。あとは、とにかく『死者に対する礼を失しないようにしましょう』という部分です。むやみやたらと仏様をまたがない、どうしても部屋の作りからして仏様をまたがなければならないときには一言お断りしてからにしましょうと。ということで、この劇中では『ごめんよ』という一言があるわけです」。

見えない部分にまで、実際の現場から反映されたこだわりが徹底されていたことがうかがえる。

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