くらし情報『【インタビュー】直木賞作家・白石一文 初映像化への想い~時代とネットと体温と~』

【インタビュー】直木賞作家・白石一文 初映像化への想い~時代とネットと体温と~

僕たちは、そういう懸命な肉体の営みの中で、誰かと会って顔を突き合わせて話しをしたり、男と女なら温かさを共有するために抱き合ったりセックスをしたりする。これもまた何ものにも代えられない精神の大切な営みです。

その営み全体が持つ喜びや苦しさの価値は、たとえどんな理由をつけても、やっぱり軽んじることは許されないと僕は思っています。人生にはやらなくていいことも沢山あるけれど、いかなる形にしても人間と人間が深く繋がり、体温を感じ合い、愛し合ったり憎み合ったりするというのは絶対に不可欠なことなんですね。そこからだけは誰も逃げられない。この『私という運命について』という小説でも、僕はその点をかなり具体的に描いているつもりです。

主演の永作博美さんがプロモーション用のインタビューの中で『人生は不思議に満ちている』とおっしゃっているんですが、まったくその通りだと思います。どんな人の人生も不思議に満ちているし、とんでもない事件に巻き込まれなくたって、誰か親しい人が殺されなくたって、人間ひとりひとりの人生にはもの凄いドラマが詰まっているんです。


永作さんが演じる主人公の冬木亜紀はどこにでもいる普通の女性です。

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