【インタビュー】芦名星 ショートフィルムのヒロインに重ねた夢と葛藤、親への思い
を受賞したYuki Saito監督が、同映画祭のプロデュースのもと制作された作品。ブロードウェイ女優になる夢を追いかけて渡米するも、夢叶わず帰国した娘と10年ぶりに再会した父親が、一杯のコーヒーの存在を通じて愛を確かめ合うさまを描き出す。
女優という夢を追いかけてもがき続ける主人公・美咲に対し、芦名さんは普段とは比べものにならないほどの強い共感を抱き、演じながらも役としてではなく、まるで素の自身がその場にいるような、これまでにない感覚に見舞われたという。
「単に美咲が女優だからというだけなく、夢を追い続けることを決めた人の気持ちが自分自身と深く重なったんだと思います。夢を追うということは、時に壁にぶつかることがあるし、それを乗り越えようとする瞬間の気持ちというのも痛いほど分かりました。美咲という役として捉えていたはずなのに、演じながら自分が味わったことのある感情が顔を出してきて(笑)、不思議な感覚でしたね。加えて、この作品は私にとっても挑戦でした。英語での演技というのは大きな課題でしたし、美咲が参加するオーディションでの“独白”の演技は、向こう(=アメリカ)ではよく行われるやり方らしいんですが、私にとっては初めてで。