【インタビュー】芦名星 ショートフィルムのヒロインに重ねた夢と葛藤、親への思い
自分をどう表現するのか?ということに向き合った、私自身の挑戦が投影されているなと思います」。
とはいえ、芦名さんは女優として着実にキャリアを積み、海外作品『シルク』ではヒロインに抜擢されるなど、美咲と違って確実に“成功”を手にしているように見えるが…。そんなこちらの言葉に芦名さんは静かにかぶりを振る。
「この仕事をしている以上、美咲のような思いって永遠に持ち続けることになるんだと思います。本当の意味で成功とか満足って言えるものってなくて、毎日それを追いかけていくものであり、だからこそ楽しくもあるし…正直、いまでも葛藤の連続です」。
美咲は厳しい挑戦になることを承知で、20歳でニューヨークへと旅立つ。芦名さん自身は、中学卒業の時点、つまり美咲よりもずっと若い10代半ばにして親元を離れて上京し、東京の高校に進学することを決断した。その決断ができただけでもすごいことだが、いったい、何が彼女を後押ししたのか?
「どうでしょうね…(笑)?私の場合は、美咲のように決然と、というわけでもなく、漠然と『何かやるならより広いところで』くらいの感覚で東京に行ってみようと思っただけで…。
若いからこそ怖いもの知らずだったと言えるかもしれません。