園子温、三浦大輔らも圧倒する“性”…問題作『ニンフォマニアック』新ビジュアル
愛が嫉妬交じりの強い性欲にすぎないなら、性欲もまた、愛と嫉妬を煮詰めたかなしみに過ぎないのだろう。官能作品の役割は『赦し』。腹が立つほどの、傑作!
樋口毅宏(作家)
罪なき者のみラースに石を投げよ。人類はみなセックスの囚人だ。現代の「好色一代女」。そして「O嬢の物語」。あるいはバージョンアップした「エマニュエル夫人」。
田口ランディ(作家)
主人公・ジョーのオーガズムへのひたむきさは喜劇的であり、そこに愛というエゴが介在しないゆえに、清々しく美しい。
悲劇とは愛の産物なのだとラース・フォン・トリアーは世間の恋愛ドラマをあざ笑っている。日常的価値観が転倒し、世界がぐるぐる回転する。驚天動地、トリアーの映画魔術に卒倒です。
菊地成孔(音楽家・文筆家・音楽講師)
安心して「大嫌い」と言える監督のひとりで、「了簡変えてコミカルになった」と聞いたので観たのですが、確かにコミカルではあったけど了簡はほとんど変わってなかったです(笑)。
能町みね子(漫画家)
どろどろで気持ちいい女の一代記。
愛とか恋とか凡庸なものにふりまわされないでいたいと改めて思った。
長塚圭史(劇作家・演出家・俳優)
あまりに多くのショットが脳裏に刻まれてしまった。