2015年8月26日 21:00
【シネマカフェ的サントラのすすめ Vol.4】『バケモノの子』『躍るアイラブユー♪』『奇跡の2000マイル』
肌を焼く太陽のオレンジや、途方もなくどこまでも続いていくような砂漠、そして巻き上がる砂塵に汚れていく衣服、そんな美しいも険しいオーストラリアの景観の中で映画全体に漂う“渇き”に、すっと透き通るようなみずみずしいGarth Stevensonの音楽は、映画そのものに潤いをもたらしているような感覚をもたらす。そして、映画ではあまり明確にされることのない”旅にでる理由”や、登場人物たちが抱く感情や孤独に、この音楽は神秘的なまでの美しさを与えている。優しく控えめなピアノや繊細なフルート、ストリングス、そしてぼろりとならされるダブルベースの音色は、夏の午後に差し込む夕日との相性もきっといいはず。
(text:Toshihiro Horiai)
『デューン 砂の惑星PART2』BD&DVD7月3日発売 ティモシー・シャラメらが撮影をふり返る映像公開