2015年11月4日 19:00
【インタビュー】生田斗真×山田涼介 変身の快感、エンターテイメントの美学
(Photo:cinemacafe.net)
「あんなに情けない生田斗真くんはよそでは見れないです」――。
尊敬の念を込めて山田涼介が発した言葉が映画『グラスホッパー』における生田斗真の変身の全てを表している。
独特の色使いとライティングによるスタイリッシュかつクールな映像世界と裏腹に、生田斗真がカッコ悪いさまをさらけ出す。工夫を重ねて生み出したという、追われる際の必死の走り方からして、もういろいろダメな感じがにじみ出ている。
変身と言うなら、山田さんもまた本作で見事なまでにアイドルグループ「Hey! Say! JUMP」としての従来のパブリックイメージを裏切り、孤高の若きナイフ使いの殺し屋・蝉(せみ)を演じている。
原作はベストセラーを連発する伊坂幸太郎の同名小説であり、ファンの間でも根強い人気を誇り、伊坂さん自身もお気に入りの自著に挙げている、疾走感あふれる作品。恋人を殺された復讐を誓う元教師の鈴木、他人を自殺させる力を持つ殺し屋・鯨、そしてナイフ使いの蝉の3人を中心に、巻き込み、巻き込まれつつの怒涛の物語が展開する。
生田さんにとっては『脳男』に続いての瀧本智行監督とのタッグ。